ルート11 · 道すがら出会う物語

ケープタウン → ウエストコースト(大西洋)往復

この旅で出会う6つの物語です。GPS音声で案内される歴史・文化・自然の解説を、ここでは文章でひと足先にお楽しみいただけます。

1

ブラウバーグストランド

写真の名所になる前、ここは戦場だった

この浜辺、テーブルマウンテンをいちばん美しく撮れる写真の名所として知られていますよね。でも1806年、ここではイギリス軍とオランダの植民地守備隊が「ブラウバーグの戦い」という戦いを繰り広げました。この戦いにイギリスが勝ったことで、ケープ植民地はその後一世紀以上イギリスの領土として残ることになったんです。いま旅行者がカメラを構えるその場所は、実は一つの国の植民地の歴史を変えた戦場だったわけです。

2

ウエストコースト国立公園

シベリアから飛んでくる鳥たちの南の終着地

毎年11月から3月まで、シベリアやヨーロッパの北極圏で繁殖を終えたシギやチドリが何万羽も、地球をほぼ半周してこのラグーンまで飛んできます。冷たいベンゲラ海流がラグーンに豊富なプランクトンや甲殻類を運んでくるので、長い距離を飛んできた鳥たちに十分なえさを与えてくれるからです。北半球が冬に向かうころ、この鳥たちは正反対に南の夏を目指して飛んでくるんです。

3

パターノスター

感謝の祈りが村の名前に

この村の名前「パターノスター」は、ラテン語で「主の祈り」という意味です。16世紀のポルトガルの船乗りたちが、岩礁が多く危険なこの海岸を無事に通り抜けた後、感謝の祈りを捧げたことに由来すると伝えられています。危険な海を無事に越えた安堵が、そのままこの村の名前になったわけです。

4

セント・ヘレナ・ベイ

インドへ向かう船が初めて上陸したアフリカの地

1497年、ポルトガルの航海者ヴァスコ・ダ・ガマがインドへの新しい航路を探す航海の途中、アフリカ大陸に初めて上陸したのが、まさにこの湾だったと言われています。彼が本当に目指していたのは遠いインドでしたが、その旅で最初に上陸したアフリカの地は、今ではこんなに静かな漁港として残っているんです。

5

ランバーツ・ベイ

歩いて渡れる鳥の島

ほとんどの海鳥のコロニーは船に乗らないと近づけませんが、いま歩いて向かっているこのバード・アイランドは防波堤一本で本土とつながっているので、歩いて渡れるんです。そのおかげで、何万羽ものケープシロカツオドリが繁殖する様子を、ボートなしで間近に観察できる、世界的にもかなり珍しい場所になりました。

6

クランウィリアム

薬草茶が世界的な産業に

ルイボスは、クランウィリアムを囲むこのセダーバーグの山岳地帯にだけ自生する植物です。先住民や初期の入植者たちは長い間、この植物をただの地元の薬草茶として煎じて飲んでいましたが、20世紀に入って商業的な栽培と加工が始まると、クランウィリアムは世界のルイボスティー産業の中心地になりました。一つの地域にしか自生していなかった植物が、今では世界中のスーパーの棚に並ぶ飲み物になったんです。

この道を、実際に走ってみませんか

日程と人数をお知らせいただければ、このルートに合わせた4×4キャンピングカーと旅の準備をご案内します。